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rに捧ぐ  7/17


 ある日のこと、私はrに遭遇した。そしてまさに声をかけんとした刹那、彼の口は俄かにムーヴメントを伴い言葉を発した。
「おい、貴様!!!思考回路書きやがれ。」
 あまりに突然の出来事に私は言葉を失った。茫然とする私の目の前をrは何事もなかったかのように走り去った。
 さて、家に帰った私は大いに苦悩した。ネタもない状況で「書け」と言われたところで書きようがないのである。私は頭を振り絞って考えをめぐらした。 あたかも既に水分を失った雑巾を絞るが如く、消しゴムのカスヲ捨てずに貯めて再利用しようとする奴が如く。
 結末は突然やって来る。突如として思い浮かんだアイデアをタッチタイプしてみたところ、これが実に素晴らしい。rの動揺を誘起すること受けあいである。 かくしてこの文章は完成した。
 これを読んだrは如何に混乱するであろうか。これを読んだrは如何なる言葉を発するであろうか。無論これは筆者にとって究極のエンターテイメントである。
 明日のrの反応が楽しみだ。今日はもう寝よう。

 



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